クレジットカードは理想よりも現実で
現在、日本で発行されているクレジットカードは、ポイント還元率やカード発行会社の系列店での割引、高いステータスや知名度など、カードによって様々な特徴があります。
しかし、各クレジットカード会社は、自社の顧客を獲得するために、その手法を駆使しながら顧客数の確保=自社の売上拡大を図るため、カード自体にもアピールポイントを付加する必要があります。その結果、様々な特徴を持ったカードが増えてきているのです。
そのため、私たちがクレジットカードを選ぶ際には、多くのカードの中から自分の目的に合ったカードを選び、審査に申し込むことになると思います。
また、自分の属性や信用に問題がなければ、目的に合ったクレジットカードを素直に作ることはそれほど難しくないと思いますが、審査に困っている人となると、少し話が変わってきます。
クレジットカードを持つためには審査に通る必要がある
審査に通ることがクレジットカードを作るための最低条件なので、まずは審査に通らない人のカードの選び方を説明します。
現在、クレジットカードの審査に困っている人は、属性や信用に何らかの問題を抱えている可能性が高いので、いきなりステータスの高いカード審査に申し込んだのだと思います。しかし、それでは審査に通らない可能性が高いと言わざるを得ません。
いきなり厳しいことを言いましたが、これが現実だということを審査に通らなかった人に知ってもらいたくて、あえて書きました。
もちろん、運良くクレジットカードが発行されることもあるでしょう。しかし、ほとんどの方はカードが発行されない可能性の方が高いと思います。したがって、そのような人は、理想よりも現実的なルートでクレジットカードを選ぶ必要があります。

審査に通るためにはクレヒスが重要
例えば、日本のクレジットカード審査で最も審査基準が高いと言われている銀行系のクレジットカードですが、目的がこの銀行系のクレジットカードであれば、まずはノンバンク系のクレジットカードを作ってクレジットヒストリーを向上させましょう。クレジットヒストリー(以下クレヒス)を蓄積した方がいいです。
このクレヒスとは、一言で言えば各金融商品の利用履歴(支払い履歴)のことで、信用力の高さが影響するクレジットカードの審査では、このクレヒスが非常に重要な役割を担っています。
審査に通らない人は段階を踏む事が必要
クレジットカードの審査では、クレヒスの良い人は、クレヒスの無い人や悪い人に比べて信用度が高く、結果的に審査が有利になりやすいと言われています。
つまり、現在クレジットカードの審査で困っている人は、まず、実際のルートでクレジットカードを取得し、利用実績を蓄積した上で、希望のカードを目指すという2段階の対策をとってみてください。取得の可能性は高まります。
あのクレジットカードが欲しい、このクレジットカードが欲しいという願望はわかりますが、まずは自分の属性や信用度を見て、実際のルートから進めていくと、結果的に希望のカード取得までの道のりが短くなるのではないかと思います。
最初からステータス(難易度)の高いクレジットカードを申し込んでも、失敗するとその情報が信用情報に登録されてしまい、結果的に希望のカード取得までに時間がかかってしまうことがあります。
クレジットカード選び方のコツは?
ここからは、属性や信用情報に特に問題がなく、クレジットカードの審査を十分に通過できる方を対象に、クレジットカードの選び方のコツを解説していきます。問題なく審査を通過できて初めて、希望のカードを選ぶことができるようになります。
●クレジットカードの枚数は2~3枚程度
まず、目安となるクレジットカードの枚数ですが、これはメインカード1枚+サブカード1~2枚の合計3枚程度にしましょう。なぜなら、カードの枚数が多ければ多いほど、将来的に多重債務に陥る可能性が高くなるからです。
クレジットカードは今や身近な存在で、利用限度額の範囲内であればいつでも使うことができます。しかし、毎月のカード管理がきちんとできていないと、あっという間に利用限度額を使い切ってしまう可能性があります。
いや、管理できているから大丈夫だと思っていても、そこにカードがあればつい使ってしまうのが人間の心理です。実際、多重債務を抱えている人の多くは、カードやカードローンの契約をしていますが、それも理由のひとつです。
ですから、クレジットカードをお持ちの方は、メインカードを1枚決めた上で、使用目的に応じてサブカードを1~2枚選ぶのがよいでしょう。
メインカードとサブカードのブランドを分ける
基本的に、クレジットカードにはVISA、Master、JCBなどの国際ブランドがあり、それぞれのブランドには異なる特徴がありますので、所有しているカードのブランドは分けた方が良いでしょう。
メインカードがVISA、サブカードがMaster、JCB、またはその両方であれば、「VISA+Master+JCB」となり、日本だけでなく世界各国で不便なくカードを利用することができます。
●年会費や会員サービスも重要です
クレジットカードには、年会費無料のものと有料のものがあります。それぞれのカードには、各種ポイントサービスや独自の特典、傷害保険や盗難保険などの各種付帯サービスがついています。選ぶときの要素になります。
例えば、年会費は初年度は無料だが、2年目以降は条件付きで無料にしたり、提携店舗での利用でポイントが5倍や10倍になるなどの機能が出てきます。
おかげで私たち消費者はクレジットカードの選択肢が広がりましたが、普段使わないシーンでの特典は意味がないので、カードを選ぶ際には年会費だけでなく、会員サービスにも注目しています。その方が良いと思います。
●メインカードとは異なるブランドのサブカードを選ぶ
これはごく当たり前のことですが、メインカードとサブカードの国際ブランドが同じ=加盟店が同じなので、使える加盟店に制限があります。ただ、VISAやMasterの場合は、国内だけでなく海外にもかなりの数の提携店があるので、それほど不便には感じないと思います。
ただ、メインとサブを分けるのであれば、VISA、Master、JCBなど、すべてのブランドの加盟店が同じというわけではありませんので、異なるブランドを選ぶと使い勝手がよくなります。
自分のライフスタイルに合っているかどうか?
クレジットカードを選ぶ際のポイントをご紹介しましたが、最終的には自分のライフスタイルに合ったものを選ぶのが一番です。先ほども少し触れましたが、いくらカードの特典が充実していても、その特典が自分のライフスタイルと違っていては意味がありません。
クレジットカードの特典は使う価値があって初めて特典と言えるので、使えない特典があっても同じことになります。
ですから、クレジットカードを選ぶ際には、自分のライフスタイル(利用シーン)を考えて、カードに付いている様々な特典をきちんと利用できるかどうかで、メインカード、サブカードを選んでみてください。